Never too late.・・・・映画「Edie(エディー)」から2019年10月25日

 2020年1月に83歳の主婦がスイルベン山頂へ!映画「イーディ、83歳 はじめての山登り」が公開される。何と83歳である。

 歌は世につれ、世は歌につれ、じゃないけど映画も高齢社会の影響を受ける。アメリカ映画「ロングトレイル」は60歳の男性作家が3000kmを超えるトレイラーとして挑戦するが挫折する話。今度は83歳の女性初心者の話。

 私の山岳会にも60歳代から70歳台の元主婦は多くいる。男性は80歳代に達した。中でも60代半ばで入会してきた某は元日銀OLで夫も日銀支店長として全国を転勤していた転勤族である。妻として身の回りの世話のためにあちこち転居してきた。日々の生活に明け暮れて、2人の子育てもきっちりやった。夫の定年退職を機に遊び始めた。まずは卓球だった。その友達が入会してきた縁で連れ立って入会した。
 名古屋近郊の低山歩きにはしっかり参加して熱心に歩いたので力が付いた。予定がなくても催促があると適当に設定して連れて行った。ある年、三泊四日の夏山縦走の計画が持ち上がった。男性2名女性1名だったが寂しいのでもう1人誘うことにして某に声掛けすると乗ってきた。途中でバテたら小屋の荷揚げのヘリで救助を依頼しますからと。
 折立、薬師岳、五色ヶ原、立山と縦走して無事に下山。まるで発狂するかに興奮した。達成感で感動を越えてしまったのである。室堂の土産物店で物色していると何でも買いなさい、お勘定は私が払う、と言って聞かない。気丈な性格は承知であるがこの時は申し入れをありがたく受け入れた。
 その後、主婦仲間にこの縦走を話すと羨ましがられたという。某には誇らしい人生経験になったのだ。平凡とばかりに思っていた老後にこんな素晴らしい経験ができるとは思わなかったと感謝された。
 某は伊那の低山で不覚にも転倒し右腕を骨折したのを機に退会し登山からも引退された。夫は妻の骨折が直る間は自分で家事をこなすことになったからもう止めてくれと泣きつかれたのだろうか。
 何事も始めるのに遅すぎることはないが、リスクもある。
 映画「エディー」はどんな話になるのか。高齢社会は世界の趨勢であるから注目されるだろう。

以下はニュージーランド在住の日本人女性「自然大好きトレッキング大好き写真大好きなニュージーランド在住のネイチャーフォトグラファーyumiM」の映画の感想記の一部です。2018の夏の記載です。英国では2017年に公開されています。

https://ameblo.jp/izumi-483/entry-12394709489.html

映画のあらすじはというと、

舞台は現在のイギリス。

支配的な夫と結婚して以来、自分の魂の声、自由な心、情熱、夢を失って生きてきたエディー。

30年の介護生活の末に夫の死を迎え、今まで「妻」でいたという義務感だけで生きてきた彼女にとっては生きる意味さえもわからない日々。

夫の死後3年後に、娘がエディーをお年寄りの施設に入居させようとするがエディーは気に入らない。

そんな時、幼少時代に父から送られてきた一枚の絵ハガキを手にしてスコットランドのSuilvenという有名な山に登るという、封印してきた夢を思い出す。

ある日、町のフィッシュアンドチップス屋さんでランチを食べ後終わりそうな頃、「今からフライドポテトを注文しても良い?」と注文したエディーに対し、「手遅れなんてことは全然ないよ。(Never too late)」と答えた店員。

Never too late.

この言葉にピンときたエディーは、山に登る決意をし、行動を起こすのであった。
以上

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