柿の秋逢へば必死の熊と人 金子伊昔紅2019年10月02日

北陸中日新聞の記事から

    クマ大量出没の兆し 県内9月目撃 昨年の10倍超
ドングリ不作 餌求め人里へ
 9月の県内のツキノワグマの目撃件数が、昨年同月比の10倍以上となる114件に上ったことが、県のまとめでわかった。9月に件数が増えると、10月も増加する傾向があることから、大量出没が予想され、県は注意を呼び掛けている。(向川原悠吾)

 県によると、九月の目撃件数が百件を超えるのは年間の件数が最も多かった二〇一〇年の百六十三件以来。一〇年十月は六百八十五件の目撃情報が寄せられる大量出没となった。今年の十月も今後、多くのツキノワグマが出没すると予想されている。

 今年は既に人身被害が相次いで発生した。九月二十二日には富山市万願寺で早朝、ウオーキング中の男性が茂みから出てきたツキノワグマに驚いて倒れ、尻を骨折。これを機に県はツキノワグマ出没警報を発令した。十月一日には黒部市宇奈月町の山林で、作業中だった北陸電力の社員が襲われて左腕をかまれた。

 県によると、今年は餌になるドングリが不作のため、人里に下りてきている。その結果、庭先などで育つ柿がツキノワグマを引きつけることにつながる。

 県の調査では、ドングリの不作により大量出没した年のツキノワグマの胃袋を解剖すると、45%が柿の実。一方で、多く実っていた年の胃袋の中は82%がドングリだった。

 今年のツキノワグマは山林を離れた住宅街にまで出没している。一日早朝には山林地域から数キロ以上離れた富山市宮保の住宅街で目撃されており、餌を求めた活動範囲が広まっているとみられている。

 県自然保護課は柿の実の早めの収穫をしたり、クマが多く出没する早朝の外出を控えたりするよう、呼び掛けている。

・・・・山岳会の例会でも登山の際に熊鈴を忘れないように注意喚起しました。名古屋近郊の猿投山でも熊が目撃されています。奥美濃の笹ヶ峰では五頭も見ました。内三頭は子熊です。母子熊は車に乗っていても襲ってきます。お互いに気をつけましょう。

過去の小屋番の山日記
http://koyaban.asablo.jp/blog/2006/11/30/977032
「熊の話 奥三河に熊出没 」

http://koyaban.asablo.jp/blog/2012/09/29/6587337
「クマ注意!瀬戸、豊田山間部に出没の可能性」
金子伊昔紅の句集『秩父ばやし』の中の「熊 三題」とする作品。(句集は息子の金子兜太(朝日俳壇選者)さんがまとめた。)
 子を連れて熊現れぬ山不作
 枝折りて柿挘ぐ熊に戸を閉す
 柿の秋逢へば必死の熊と人

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