蟾蜍長子家去る由もなし 中村草田男2019年09月18日

 今朝は早起きして、シャワーを浴びたが擦過傷の患部への刺激は減少した。薬が効いたのか。皮膚科でもらった薬を塗布した。

 朝7時過ぎ、通勤者のマイカーで混雑する道をナビに振り回されながら地方都市の地銀の支店へ行く。成年後見制度や相続、遺言書などの相談員の1人として。遠くても手を挙げたのは地銀が広告と会場を貸与するという好機を生かしたいためだ。
 相談者は1名だけだった。前回はゼロだったそうだ。それで手を挙げたのは地元の行政書士1名のみ。1名では銀行の好意に背くので名古屋の私でよければと、手を挙げて相談員として赴いた。内容は遺産分割のもつれである。現行民法は法定の均等割を強いるが祭祀継承者への配慮をしてあげることへの理解を求めた。
 相続人らを困らせているのは兄弟姉妹の5人のうちの三女で、かつ夫が国立大学の法学部教授とくるから始末が悪い。法定通りじゃないと法に訴えると言っていると困惑された。
 戦後GHQがわずか1週間で日本国憲法を制定していった。その影響下で長男の地位が大きく棄損された。最大のものは墓をだれが守るか、という視点である。GHQのメンバーの中心は世界を流浪する民族のユダヤ人らだったから祖先崇拝なんてことは頭にはない。如何に個人として優位に生きるかだけだろう。個人主義の蔓延が争う相続と揶揄されるわけだ。
 計算式としては長子は現在65歳なので85歳まで存命すると20年、33回忌は98歳になるので厳しいが、27回忌まではやれる。
 一例として
  1回数万円の法事負担費×7回+墓の管理費+アルファ=??万円
程度を長子に加増して三女を説得する旨伝えてみた。長子への感謝の気持ちも必要だ。

 法事のたびに集まって「兄さんどうお元気?」「お前も腰の痛みはどうだや」「あの子は認知症になったんだわ、後見人が付いちゃってね」などと同胞(はらから、兄弟姉妹)の消息を話し合ういい機会だ。

 相談後の感想としては表題の俳句
 中村草田男の 蟾蜍長子家去る由もなし を想起した。
ヤフー知恵袋から
「ここは、家を去る理由がない、ではなく
家を去ることができない、というふうにとったほうがいいでしょう。

蟾蜍(ヒキガエル)は、どこにでもいるというものではありません。
すみ易いところが決まっているのか「ヒキのいるような家」という表現があるように、
まるで一匹の蟾蜍がずーっと死なないで取り付いているかのように、毎年毎年、同じ庭に現れます。蟾蜍の方も、代替わりしているかもしれないのですが、はたからみると、何百年たっても同じ蟾蜍です。

旧家の長男というのも、その旧家の伝統を背負って、先代の、先々代の、先々先代の、同じ暮らしを、同じ古屋で、続けていかなければなりません。
旧家の長男の、堂々たる威厳に満ちた悲哀、といったものを、蟾蜍の姿に投影したのでしょう。」ずばり名解説。

 相談者は長女でした。作用、句の解説にもあるように長子は逃げられないのです。「じゃだれが墓を守るんだ」とヒキガエルみたいにぼやいているとか。両親が商売で蓄財した財産をとくに不動産を5人で共有だなんて、したくないわと、相談に来られたのだ。亡親も泣いていているでしょうに。幸い現金があるのでそれの一部をツカミ金で縁をつなげたらいいなと思う。家制度は崩壊したが家族で助け合うことは民法でも義務になっていることを忘れてはなるまい。

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