たった2%の得票率の力2019年07月24日

 ネットでも新聞でも参院選の話題でもちきりである。中でも驚くのは2%の得票率で公職選挙法上の「政党」に認められることである。
 朝日新聞の22日の記事によれば
「 参院選で、れいわ新選組とNHKから国民を守る党(N国)が、法律上の政党要件を満たした。今後は政党と認められ、政党交付金や選挙活動上でのメリットを受けられる。社民党も政党要件を維持した。

 れいわは比例区で2人当選し、比例区の得票率は4・55%。N国は比例区で1人当選し、選挙区の全国得票率が3・02%だった。社民は比例区で1人当選し、比例区の得票率は2・09%となった。

 政党助成法は、①国会議員5人以上②国会議員1人以上で、直近の衆院選か参院選、またはその前の参院選で選挙区か比例区での得票率が2%以上――のどちらかを満たせば「政党」と認定する。れいわとN国は②で要件を満たした。8月13日までに総務相に届け出し、10月10日までに交付請求書を出せば、10月18日に8月分からの政党交付金がうけられる。

 交付金は年約320億円が各政党の議員数や国政選挙の得票率に応じて配られる。総務省政党助成室は「両党に配る額の計算はこれから」と話すが、似たケースでは、自由連合が1998年の参院選後、政党要件を満たし、所属議員1人で5400万円の交付を受けた。

 公職選挙法にも、政党助成法と類似の政党要件があり、れいわとN国はこちらも満たした。少なくとも次の衆院選では、政党としての選挙カーやビラ、はがきを活用できる。小選挙区の候補者が政見放送に出られるようになる。

 政党と認定されることで、テレビの討論番組などでのメディアの露出も増える可能性がある。(別宮潤一)」とある。
 投票日前にも書いたがN国党は今後大躍進を続けてゆくだろう。
さらにBLOGSの
AbemaTIMES2019年07月24日 07:27の記事から「 立花代表は「今回の参院選で改憲勢力が国会発議要件である3分の2を切ることも読んでいた。これからの3年間は発議できないが、その次の3年間を見据えて、裏では交渉していこうと思っている。とりあえず今のところは反対で、安倍さんの“最後の懐刀“で置いておきます。もし自民党がスクランブル化に賛成するのであれば、憲法改正に賛成します。そうすれば僕は政治家を辞められるわけですから」と発言。

 さらに「今後、無所属の議員さんをお金の力を使っていっぱい引っ張ってきます。そのための政党助成金ですから。明後日、丸山穂高さんとお会いする予定。彼は無所属なので、次の選挙では勝てない。僕とひっついて、うちの党から重複立候補すればいい。丸山さんがうちの党に来てくれることによって、政党助成金が2430万円上乗せされる。それをそのままどうぞ、と。

 明後日、それを飲むか飲まないか。僕の頭の中には、その候補が全部で9人います。実際、“立花さんのところに行ったら2430万円くれるんですか!“と言ってきた人もいた。お金に釣られて来たと思われても、NHKの被害者のために使うんですとなればいい」とも話した。」ともあり、2%の力は侮れない。
 色んな記事から思うのはNHK放送のスクランブル化が実現すれば解党すると明言。要するに政治家で食べてゆく気はないのである。これは潔い。欲のない人間ほど扱いにくいものはない。
 だがNHKがスクランブル化するかどうかはNHK自身で自己改革するわけではない。特殊法人ゆえに多くの政治家が絡む。政治家の子息がNHKに入局してもいる。すったもんだして何も進展しないこともあるだろう。早速総務大臣がスクランブル化はできないと匙を投げてきた。
 しかし、2%の民意(サイレントマジョリティ)は黙っているだろうか。知名度を上げたN国党は2年後の次の衆院選、他の地方選と地域に根を張るだろう。再び自民が下野することになる可能性もある。ネットだけで勢力を広げた新時代の手法に自民党は対応できるのか。
 かつて地球上に多数生息していたマンモスは氷河期時代に生き残れなかった。体が大きすぎて対応できなかったのだ。今も氷河期の生き残りというのは雷鳥、カモシカ、ヒカゲノカズラ、イワナなど。いずれも小型ばかりだ。NHKもバックの自民も素直に民意に従うことしかないのではないか。