梅雨空やヒトラーのごと辻説法 拙作2019年07月19日

 朝10時から12時までは中区役所ホールの建設業法等改正の研修でした。研修は改正後ではなく、令和2年から3年の内に改正される概要でした。経営者の適格条件が緩和されます。
 研修が終わり、昼食でもとデパ地下へ。久屋大通公園前が騒がしい。
 何と山本太郎さんの街頭演説中でした。生で聞けるとは。しばらく聞くと実にうまい。消費税廃止とキッパリ。理路整然と繰り返し訴えることで段々興奮してくる。聴衆の反応を見ながら強弱を交える。寄付金も3億円集まったとか。彼のために働きたいと思わせる力を感じます。元芸能人なんですねえ。うまいはずです。天才的な扇動者(アジテ一タ一)ですね。
 私にはこれがポピュリズムと映りました。高学歴のエリートに対峙する政治姿勢です。ところがこの演説を終えた後は東京で共産党の候補者の応援に行くと言いました。本質はリベラルなんですね。
 ポピュリズムと来ると、自由と平等を掲げたワイマール憲法下で政権を奪取したヒトラーを思います。大衆の不満を吸い上げて行くのです。素晴らしい演説です。太郎さんの演説に一脈通じるものがあります。そしていつの間には政権奪取してしまうのです。実現不可能な政策として他の野党は馬鹿にしていますが人心とはそういうものです。
 また江戸時代の細井平洲を思います。愛知県東海市から江戸へ出て学問を修めます。それを辻説法で大衆に説くのです。
 山本太郎もヒトラーも政治家であり、権力志向ですが、細井平洲は学者です。社会に用いられて初めて仕事になります。
 この辻説法を見た上杉藩の重臣の目に留まり上杉鷹山の師匠にお抱えされたのです。平洲の学問は実証的です。米作がだめでも人々に仕事を与え、収入を産ませます。今でいう多角経営です。