阿弥陀岳の遭難に思う2018年03月26日

 春山は恐いですね。どんなに登山技術を磨き、経験を積んでも一瞬のミスですべてがやられる。日本の山は気温較差が大きい。特に春山は日照時間がながく、行動時間が増えるので優位だが、雪解けと凍結をくりかえすから厄介である。私の先輩や知人のアルピニストらもほとんどは春山で遭難死している。海外の難峰を成功させる力があるのになぜ日本の山で遭難するのか。
 戦前にヒマラヤ遠征を遂げた登山家は北アルプスの登山でも夜が明ける前に行動している。山スキーで有名な金沢市の医師も夜明け前に滑降している記録を読んだことがある。技術は当然として用心に用心を重ねて雪が凍結している間に行動するくらいでないと成功しない。日本の雪山の不安定さを熟知している。運もあるとは思うが。運を招くには心掛けが大事だ。
 春山は楽しい。楽しさを優先すると事故につながりやすい気がする。山は非情だとよく言われる。安全に登山するには時には非情になることも大切である。

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ヒント:芙蓉峰の別名があります。

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