人知れず山に眠るや枯木立2017年12月24日

 5/16に行方不明になったAさんの第二次捜索活動が終了した。12/16から12/24まで延べ80名を投入して猿投山北面や東大演習林のエリアを捜索するも見付けられなかった。
 家族にとっては年越しとなった。
 それでも今回の捜索で知った猿投山の未知の部分、というよりも無関心だったエリアが明らかになったことで、藪山ルートを継続して登り続け、捜索も続けたいと思う。
 猿投山の(踏み跡も含めると)山道は無数にあった。東海自然歩道や参道だけではなかったのだ。誰が付けたのか、幹に赤ペンキで案内が吹きつけてある。赤、黄のテープ、ピンクのテープのマーキングも多数あった。
 次は個人的に断片的に知った沢や尾根をつないで歩いてみたい。歩いて行くうちにAさんがなぜ散策にはまったのかが一部分かって来た。この踏み跡の先には何があるんだろう、というテラインコグニ-タ(未知の領域)への好奇心であった。
 Aさんは長い間銀行マンとして人生を送った。金融業は手堅いように見えるが、実は貸し倒れもあり、怖い仕事でもある。他人に相談もできず、冒険を許されない仕事であったからせめてもの息抜きに登山者やハイカーの入らないエリアを選んで無心になって歩いた。2時間ほどの散策の後は自宅で喫茶を楽しんだという。
 なきがらを見るまで捜す年の暮