日進市五色園の4等三角点五色園へポタリング2017年09月18日

 昨夜から今朝にかけて台風18号の通過で風が強かった。台風一過で秋晴れになった。空気もさわやかだ。今朝も遅めながら自転車にまたがった。
 行く先は天白川の支流・岩崎川の奥、五色園にある4等三角点109.7mの五色園である。日進市白山の市道と県道57号の交差点を直進し、岩崎川に沿う県道217号、233号を走る。東名高速日進JCTの南のガードをくぐると五色園入口の交差点で右折。ゆるやかな坂道を登ると愛知用水との交差点・五色園を通過する。けやき台という住宅地になるとやや緩む。適当に住宅地の車道に進入。山沿いの道を走って踏み跡を探す。
 地形図とにらめっこするが何らてがかりはない。住民に聞くと、以前は道があったよ、というので教えてもらった辺りを探るがない。また、藪に突っ込むように山林に踏み込んだ。台風で相当な枝葉が落ちていたが案ずるよりは生むが易し、で、歩くのが困難なほどの藪はなく、シダ類もまばらである。
 藪尾根に乗ってみたが踏み跡はない。しかし、山腹に明瞭な踏み跡があるのを発見。強引に高みを目指さず、とりあえず踏み跡をたどった。
 この踏み跡は三角点に通じていた。好事家の足跡だったわけで、楽にゲットできた。三角点ははっきり分かったが展望はない。踏み跡のまま下ると住宅地へポンと出れた。
 帰路は地名の元になった五色園を訪れてみた。入り口は無人で無料という。宗教公園の触れ込みで、出入り自由とあった。名鉄バスの終点になっている。以前からこのバスを見るたびにどんなところか気になっていた。昭和9年にできたという。現在は浄土真宗五色山大安寺を名乗る。いわゆる宿坊や墓地がある。
 五色園を辞して、愛知用水の側道を下ってみたが途中でサイフォンになり、道も断絶してしまった。岩藤川の村里を走り、東名をくぐり、なるだけ車道を走らず、岩藤川そして岩崎川に沿いながら白山の交差点へ戻った。
 五色園の一帯は日進東部丘陵といわれる愛知の自然の最後の砦のような位置づけになっている。かつては産業廃棄物の埋め立て地にする目的で保安林解除の申請がされたが自然保護の市民運動がおこって保全された。
 東部丘陵は標高150mから170mあり、天白川の本流、支流のあつまる源流域だ。東側の北は矢田川の支流・香流川(かなれ)に流れ、南は伊保川、田籾川が食い込んで矢作川へ流入する。つまり分水界になっている。
 日進市と長久手市の市界の北の農業総合試験場は矢田川と天白川の分水界の上に開拓された。芸大になるともう香流川の支流になる。長久手市の地名の久手(大久手、細久手、作手村など湫は低湿地)は水はけの悪い地勢を意味するという。実際、丘陵地の宿命である。リニモの名称も愛知高速交通東部丘陵線というのもうなずける。
 こうして天白川を中心に地形図を眺めて、そして自分の足でポタリングしてきて、東海豪雨による野並地区の被害の原因も丘陵地がすべて宅地化されたことにあると思わざるを得ない。保水力のある山林を残すとか、ため池を埋めなければ都市洪水は起こらないだろう。
 社会の発展、経済の拡大が都市の新たな水害を生み出すなんて、県の行政と県議は自然を甘く見ないで、想像力を働かせて対応してほしい。