猿投山捜索行②2017年07月09日

 去る6月29日から11日間毎日十数名の山岳会有志が集結して捜索活動に当ったが、何ら手がかりの得られない残念な結果になった。しかし、綿密に緻密に地形図を眺めて空白を埋めるような捜索でも発見に至らなかった。すると捜索範囲以外の場所に潜んでいるとしか思えない。それには余りにも範囲が広すぎる。

 東大演習林内の未踏査の沢と尾根を3人で探った。沢といっても水量は少なく登山靴のまま歩ける。源頭の手前で左の未踏の尾根に上がった。植生は松、照葉樹林、落葉樹林が混じる。下草は生えていないので歩きやすい。
 松はかつてははげ山になった証拠といえる。薪炭林として活用されていたに違い。石油の輸入でエネルギー革命が起きて、薪炭林の炭は需要が激減、山の落葉樹は放置されたままになった。
 雨で栄養分が流されて特に尾根は地味がやせる。やせると松しか生えない。そこへ落葉樹は茂るに任せる時代になった。放置すればまず照葉樹林が茂る。年中、太陽の光が届かない林下は下草も生えない。遷移が起きる過程であろう。

 個人的には7/8の猿投山の北尾根の捜索で知った戸越峠周辺の地形の複雑さが気になるので再度訪れてみたい。7/9にもここが気になると申し出てみたが東大演習林の中の尾根と沢をやることになった。関係者は軽装かつスニーカーで行くところではないと否定的だった。事故というものは普段と違うことをやるから起きる。意外なところで発見されることが多い。それだからなおも気になる。
 猿投山から北尾根をたどると素直に戸越峠にすとんと下れそうだが、実はそれまで北を向いていた尾根は峠の手前で東西に地形が変わる。峠には道形もなく一とくせある地形なのだ。
 地形図に名前のある峠なのだが、道路は切通しのまま狭く平行し、歩行者として歩きにくい。峠の神様の類いもない殺風景な場所である。北尾根は地形図で想像以上にやせて懸崖である。

 帰路は県道33号からR419で帰った。猿投山の山容は瀬戸市側は鉄塔だらけで美観を損ねる。真南の籠川流域からは桃の花を前景に美しいが山容は尾根が南に伸びるせいか、間延びして今一だ。北一色町辺りからは南尾根が隠れて山頂にまとまりがあるように見えて美しい。
 R419から県道58号へ右折。思いついて愛知池に寄った。ここから自宅までは12kmくらいなのでポタリングのエリアに入る。

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