天白川の桜並木の桜は三分咲き!2017年04月03日

 朝一で天白郵便局へ自転車で行く。風を切って走ると、少しひやっとするが心地よい。振替送金と手紙の投函を済ませて行きつけの喫茶店に繰り込む。帰路は天白川の桜並木に沿って走った。
 するとまだ三分咲きだというのに、その花の下の草地にシートを敷いて缶ビールで一杯やっている2人の花見客がいた。まだ九時半ごろだ。待ちきれないのだろう。
 西行の
 ねがはくは花のしたにて春死なんそのきさらぎの望月の頃
は旧暦の2月15日であるが、新暦では4月2日なる。丁度今頃に詠まれた。死ぬ時も花の下で死にたいというのだが、さほどに日本人の桜花に対する感性は今も変わらない。
 天白川の右岸には緑道(自転車道)に沿うぼんぼり(雪洞)が開花を待ちかねて催促するかのように風に揺れている。満開になるとそぞろ歩きの花見客でにぎわう。落花すると客はさっと引いてゆく。そんな気分を詠んだのだろう。
    人恋し灯ともしころをさくらちる   加舎白雄
江戸時代の俳人である。今も現代俳句に紛れ込んでも解釈に難しいところはない。これが俳句である。
 雪洞でググると
    ぼんぼりに桜火照りて人もまた 中村灯声
The cherry blossom trees
lit up with paper lanterns
coyly flushed along with the people
がヒット。この人も英語俳句をやっているのだろうか。英語になった時点で俳句(詩)とは似ても似つかぬ断片になる。やや理屈っぽい句が惜しい。

 河川敷のカワヤナギの新緑も美しい緑色を呈している。
 
 やわらかに柳あをめる北上の
       岸辺目に見ゆ泣けとごとくに 石川啄木

この短歌の柳もカワヤナギのことだろう。啄木忌は4月13日だ。

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