3月句帳2017年03月20日

  2/21 富山県高岡市を訪ねる
春雪の越の谷間の出湯かな

二上の山懐や春寒し

白川村二月の雪に埋もれたり

  2/23 豊橋市のアイプラザへ行く
往年の歌手も媼や春の夜

  2/26 句会
春愁メンバー減りて寂しさよ

  2/28 メディアの人と会う
新たなる企画ありけり二月尽

  3/1 鶴舞図書館へ本返却
三月や返さねば碧梧桐の本

  3/3 県民の森
雨上がり山も三寒四温かな

  3/6 仕事で某警察署の留置場へ行き、面会する
冴へ返る拘置中の人と会ふ

  3/8 確定申告
三月や期限まじかに申告す

  3/10 阿久比町役場、緑区役所へ行く
春みぞれ黒き凍て雲海を越え

  3/13 銀行で引き出して病院へ支払に行く
後見人の務めや春の日を浴びて

  3/14 拘置中の依頼人の件で某弁護士に会う
法律の壁厚くあり朧月

  3/17 大名古屋ビルヂング16Fに行く
春の朝勤めの人の足早に

山霞濃尾の果ての御嶽山

  3/18 定光寺でクライミング講習会に行く
暖かや細きザイルの頼もしき

春の風ザイルを肩に束ねけり

  3/20 静岡県菊川市 橋幸夫イベントで
春霞富士は見へねど遠州路

弁当にぼた餅を買ふ彼岸かな
・・・会場の「アエル」の内外には飲食店などないので菊川の町のスーパーで弁当を買う。ぼた餅も山積されている。そうか、今日は彼岸だ。

芸人に(橋幸夫)さすがお似合ひ春袷
・・・数多い芸能人でこれだけ和服の似合う役者も居ない。実家が呉服屋というからさも有りなん。節制して体型を保ってもいるのだろう。粋でいなせな江戸っ子だ。

むらさきの春袷げに着こなせり
・・・男性の紫は難しい色だ。いかにも玄人筋を思わせる。加藤耕子さんの「むらさきの帯を低めに二月礼者」の句を思い出す。橋さんは帯ではなく着物だから登場した途端オーラを発散している。

角帯の結びも粋な春袷

春の夢着流しの橋幸夫なる
・・・TVの歌番組で飽きるほど見てきた橋さんの着流し姿を生で見るのは夢みたい。

遅き日の一列になり出待ちかな
・・・出待ち=ひいき筋の芸人が楽屋から出て車に乗り込むまで見送る。反対に楽屋入りするまでは入り待ちになる。何時間も前から待つ。

春の宵輪郭しかと三河富士(三河本宮山)