とり年に因み奥三河・白鳥山に登る!2017年01月07日

 今年の干支は酉=とりです。そこで奥三河の白鳥山に登って来ました。メンバーは5名でしたが1名減って4名でした。
 7時過ぎ、名古屋から猿投グリーンロードを経て国道153号、稲武で県道80号に入り、面の木峠を越えると旧津具村です。幸いにも道路には雪もなくスムーズに山村に着きました。盆地ですから放射冷却が強く気温は零度以下です。田んぼは白っぽく霜の朝でした。上津具から見出を通過します。
 見出とは砂金を見出したことに由来すると古いガイド紀行を読んだことがある。古町には武田金山の廃鉱があり、選鉱の際にズリに含まれる金を見逃したのでしょう。ズリは川に流れ込み、鉱石が砕けて砂金が取り出された。下留はくだる、と読みます。白鳥山に登るには「くだる」から登ります、とジョークを飛ばす。
 登山口の白鳥神社は大島にあります。ここは花祭の里です。毎年1月2日に行われるようです。そんな看板を観て左折すると花祭の会場を過ぎて登ります。
http://www.shitara-trail.jp/festival/hanamatsuri/
 急坂を登ると行き止まりが神社でした。かなりの急な石段を登ると神社に軽く拝礼。右側に登山道の案内板があり、トイレもある。トイレの右には駐車場から来る登山道が続いています。9時40分、登山道を歩きはじめると二手に分かれます。左を行きます。植林内の急登の道です。左沢筋の山腹を攀じ登ると尾根の一端に着いた。山頂から西に伸びる尾根はここで南北に分かれている。平になった西尾根は右へ振る。しばらくは水晶の採掘跡の急な道を登る。平かになったと思うと山頂でした。断崖絶壁になっているので北面が開けています。
 山頂からの眺望は絶品でした。三角錐の雪の山が見えた。これは山容から聖岳と分かります。ほぼ北東に聳える。名古屋市中区に富士見町があり、江戸時代は富士山が見えたという話があった。現在では聖岳と断定されています。なるほど、富士山と見まがう美しい山容です。
 これさえ同定できれば後は左へ赤石岳が連なります。聖岳と赤石岳の間の顕著な山は兎岳になります。聖岳から右への連なりは上河内岳は白い他は真っ黒です。辛うじて黒法師岳の三角錐の山が同定できますがあとは分かりにくい。またとない寒日和で雪の南アルプスの山岳同定で至福の時を過ごしました。
 愛知県の最高峰の茶臼山もすぐそこに見えます。さきほど越えた天狗棚も至近距離に見えます。これだけ素晴らしい山なのに忘れられたような静寂に包まれています。山頂を去って、しばらくでまた同じような角度で聖岳を望見する断崖絶壁の一角に着きました。この山はテーブルマウンテンになっているのです。
 その後もぬたば池から奥へ進むとやはり断崖絶壁の展望台がありました。目前の山は大峠です。展望に倦むと高く伸びた桧の植林内を下り始めました。段々急な下り道が続いて、ついに山腹の九十九折れの山道を歩いています。間もなくで往きの山道に合流しました。9時40分に出発して約2時間ほどの軽いハイキングでした。
 車に戻り、面の木峠まで走ります。途中、ちらっと形の良い山が見えました。知生山です。古町高山に似ています。
 碁盤石山の山腹の九十九折れを登りきると面の木峠です。ここで昼食というわけです。北西に真っ白な山が見えるので何だろう、と井山へ車道を走りました。井山は以前の牧場から風力発電所へと変貌しました。森林はないので眺めが非常に良い。北西の山は文字通り白山でした。右には御嶽山が頭だけ見えます。黒っぽい恵那山、恩田大川入山が見えます。奥矢作の山々の眺めが欲しいままです。途中に休憩所があるのでそこで昼食にしました。
 帰路は茶臼山高原道路を名倉に下りました。地物野菜の販売所で若干の買い物をしてからまた国道153号を戻りました。本年初の登山は干支の山を楽しみました。