登山技術の本質2017年01月04日

新年早々から山岳遭難のニュースがラッシュになっている。
しかも滑落が圧倒的に多い。

これはどうしたことか。
愚考するに
・ピッケルとアイゼンだけで冬山の基本装備は事足りるようになっている。
・確保のトレーニングが足りないのではないか。
・・・確保技術とは滑落停止
・・・ロープワークとしてコンテニュアス、スタカット
・基本装備はあくまで場面場面で使いこなすことが肝要である。
古い話であるが、
かつて11月後半の連休の富士山は全国から山岳会が集結し、雪上技術講習会のゲレンデと化した。
日本で一番早く積雪面が利用できるから北海道からも遠征してきた。
11月末までならば5合目まで車が通行できる。
一般は5合目にテント泊し、7合目付近で滑落停止の技術を繰り返しトレーニングした。

上級者はコンテニュアスで頂上を目指していった。
8合目付近から4人パーティが1人の滑落に引っ張られるような形で全員が滑落する事故があった。
その時、メンバーで掛け声をかけあって、全員が同じリズムでピッケルを刺すことで無事停止することができた。
今の登山者はこんなトレーニングを積んできているのだろうか。

別の登山者だが、同じ斜面で4名死亡している。滑落後、岩に激突したためだ。
その後、余りの事故の多さに山梨県警から入山禁止のお達しでトレーニングができなくなっている。
富士山の滑落事故が静岡県側に偏るのはその所為かと思われる。

山岳スキーにおいても顕著なことは道具が改良されて範囲が広がりパウダースノー指向が強まった。
・パウダーに突っ込む山スキーヤーの雪崩事故が跡を絶たない。
・降雪中、直後でも突っ込んでゆく。雪が安定するまで待てないのだろう。
・基本的な知識や常識を知らないことと、トレーニングの不足であろう。

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