低山学入門2・・・ビバークと焚火の技術2016年11月30日

 道に迷って正しい登山道に戻れなかったらどうするか。あるいは安全圏に入れなかったらビバークも登山技術の重要な一つである。
 進退窮まればビバークすることになる。不二露営とも言う。ツエルトを被る、合羽を着る、セーターなど防寒着を着るなど保温に努めることになる。コンロがあれば白湯を沸かして飲む、あるだけの食料はメンバーで分かち合うことも重要だ。大人数なら弱った人に配慮することも重要であろう。

 2003年11月の最も日が短い時期に房総半島のハイキングで道迷いからビバークになり、下山口で待機していたバスの運転手がスワ遭難と警察に届けたことで大騒ぎになった。房総半島なので大したことはないが人数の多さと高齢者が多くいたことでメディアが批判的な記事を流したことが騒ぎに拍車をかけた。
以下は当事者のHPである。
石尊山 何故林道から戻ったか?
http://www.geocities.jp/ohaakab33/#プライバシー侵害の暴挙
石尊山騒動顛末記
http://www.geocities.jp/ohaakab33/newpage1.html

「ビバークは悪か」を一読しておこう。
http://www.geocities.jp/ohaakab33/sekison1.html

結局、新ハイのような団体は多人数の参加者を得て楽しいのですが、人間関係が希薄になりやすい。
登山のことを知らないバスを使ったことで予定時刻に下山しないから運転手があわてて連絡した。
メディアがコメントを求める識者、山岳団体の長、著名登山家は海外遠征、冬山、岩登りなどの登山技術の秀逸な登山家が多く就任する。高い山のことは知悉していても低い山の実情はほとんど知らないことが多い。高級料理屋で牛丼を注文するようなもので的確なコメントができるものではない。

 山の中のビバークはなるだけ風の当たらない岩陰とか安全な場所を選びたい。暖かいこと、明るいことで生存への希望をつなぐ意味で重要なサバイバル技術である。基本はマッチかライターが必須。古新聞紙を種火にして枯れ枝、流木、などを燃やす。場所は延焼の恐れがないこと。地面は乾燥していること。舗装路面、大きな岩の上、小石を敷き詰めてならしてもいいだろう。火勢がついたら青葉、生葉でも燃える。古新聞紙の代わりに牛乳パックも良い。高級パルプ材で内側にはナイロンコーティングもしてあるから良く燃える。下山する際は砂や石をかぶせて火事にならなように後始末を絶対にしておくことだ。

 ビバークの下山後は関係者への連絡・報告と謝罪が欠かせない。メディアが聞きつけて取材に来たら担当者を決めて対応すること。捜索隊が編成されておれば謝礼の話もすることになる。ビバークは覚悟が要る。
 だからその前の登山届や更に事前のルート調査へとなる。ルートが不確かな場合は足が揃っていて意思疎通の可能なメンバーに絞ることだ。力量の分からない人まで連れて行くとこうなった場合が大変だ。

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