星月夜2014年09月17日

流星を見る信州の高原に

信州はふた味違ふ星月夜

信州の空にまたがる天の川

秋の昼まづは焚き木を集めけり

しのび寄る夜の寒さに枯れ木燃す

澄む水の流るる沢を溯る

水澄んで真白き岩の滝を攀づ(布滝)

鳥兜泥の水には馴染まれず

秋の夜や何もせずとも豊かなり

秋山やげに薊なる花多し(あざみ岳付近)

岩肌にひそと大文字草咲けり

竜胆は蕾のままや秋山路

早々と谷間に迫る秋の暮

山峡に一夜のテント露しぐれ

名山に数多の人ら登高す(安平路山)

秋日和名山に多々登るべし

秋高し木曽谷の村細長し

御岳を半身隠す秋の雲

秋風や高原に見る夢の跡(廃村・大平宿)

秋風の吹き抜く父祖の梁太し(大蔵家・紙屋)