真砂岳の雪崩、助からなかったが、ビーコンの威力で早期の発見!2013年11月24日

 今回も皆の見ている前で起きたため目撃者がいち早く県警に通報し、現場では登山者らが協同で、生き埋めになった人を掘り起こされたようである。場所の特定にはビーコンが威力を発揮したことは言うまでもない。
 3年前の同時期にも雪崩による死亡事故があった。ここでもビーコンが早期救出に役立った。ビーコンは必携の道具になったと思う。しかし、その前に判断力を養う方が先決であろう。
 降雪直後、しかも2m以上の大雪で、快晴とあって、連休期間中でもあり、登山者は雪の山に誘われるのも無理はない。ヤバイ、という兆候は無かったものか。地元の人らはちゃんと察していた。雪崩の条件は揃っていたという。
 15分以内に救出されても、窒息していた場合、適切な処置をしないと脳に障害が残るそうだ。今回は皆即死状態だったようだ。

2010年12月02日
立山の雪崩:遭難5人死傷 「雪崩の危険どこでも」 ビーコンで居場所捜索 /富山
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立山町の立山黒部アルペンルート・大谷付近で起きた雪崩は、巻き込まれた6人のうち5人が死傷する大事故となった。古い雪の上に積もった新雪が崩れる「表層雪崩」が起きたとみられ、県警山岳警備隊の横山隆・小隊長は「雪が積もっていれば、どこでも雪崩が起きるリスクはある」と注意を促している。

上市署によると、6人は友人同士で、5人は会社の同僚。スキーとスノーボードを楽しむため室堂ターミナルの南西約500メートルの斜面を登る途中、雪崩に遭った。携帯電話で119番したのは川崎市の会社員、江草朋樹さん(31)。他に神奈川県逗子市の男性会社員(38)と横浜市の同、田中嵐洋さん(28)が雪からはい出てきた。

同署によると、けがのなかった男性会社員は「上が明るかったので自力ではい出た」と話し、その後、雪から体が半分出ていた田中さんを助け出したという。だが、通報時にはまだ3人が雪に埋もれていた。
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いち早く救助に駆けつけたのが、ターミナルで雪崩を目撃した立山黒部貫光の職員らだった。協力して3人のうち2人を救出。午前9時50分に県警山岳警備隊が到着した時、既に約15人が現場にいたという。県警も「適切な対応をしてもらった。ありがたい」と感謝する。

6人は全員、体に巻き付けて使う「雪崩ビーコン」を持参していた。安価なものでも1台2万~3万円するが、遭難現場では雪中から発信される周波数を他のビーコンで検知し、捜索する。亡くなった武田悠さん(32)=東京都世田谷区=も山岳警備隊がビーコンで居場所を特定し、救出した。

現場の雪の状態について横山小隊長は「新雪が降り積もってすぐの晴れ間だったため、雪面は不安定で危険な日だった。滑るのには気持ちがいいが、注意が必要だ」と話す。
(毎日新聞)
以上

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ブログ「お山へ行こう」から

死因の多くは窒息死ですが、埋没後、15分以内の生存率は 93%。
35分後には 30%!
2時間後、低体温症も併発すると、残念ながら 0% 。

発見されたのが深さ2mということですが、手足、スキーの板、その一部も雪の上に出ない状態ですから、まず、ぱっと見だけでは埋没場所を特定できません。その際、雪崩れビーコン というものがあれば、大まかながらピンポイントで場所を特定できます。
ビーコンがなければ、ゾンデ棒 という長い棒(昔なら竹竿)を雪に突き刺して感触で場所を特定します。

順番的には、雪の上に顔を出している人から救助するのが先です。
捜索・救助する側に加わってもらうためです。

というのも、深く埋まってる人を助ける際、スコップでも1m掘り進めるのに5~10分はかかり、スコップがなくて手やスキー板で、となると40分以上かかるからです。2mの深さだと、縦だけでなく、ある程度、穴の幅も拡げながら掘りますから、時間余計にかかります。ひとつの目安、45分以内に助け出すためには一人でも助けが多い方がいいからです。

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