ナイロンザイル事件の真相2013年11月22日

 第28回名古屋大学博物館企画展
「氷壁」を越えて - ナイロンザイル事件と石岡繁雄の生涯
http://www.num.nagoya-u.ac.jp/event/special/2013/131105/index.html
2013年11月22日(金)13:30 -
「ナイロンザイル事件発生のいきさつ」
石原 國利(ナイロンザイル事件当時の登山パーティのリーダー)

 今日はナイロンザイル事件の当事者たる石原国利氏の講演があるというので名大博物館へ再訪となった。石岡あづみさんもおられたのでごあいさつさせてもらった。前回にも増して来場者が多かった。講演があるのいうことか岩稜会関係者、鈴鹿高専OB,三重岳連関係者の顔も見えた。もちろんJAC東海支部関係者も多数見えたが、一般の登山に関係ない人も新聞報道で興味をもたれた人が来られた。
 13時30分きっかりに石原さんが入場されて、講演が始まった。広めの会議室だが入りきらずに溢れてマイクだけを通して室外の人にも聞こえるようにした。本や記事では読んでいたが、岩壁のスライド、捜索時の写真、今西欣司からのはがき、関係文書を映して、リアルに説明されると、前穂東壁の凄さが伝わる。前穂頂上直下のほぼ垂直の壁である。そこをナイロンザイルで確保しながら登攀中に起きた切断事故であった。
 当時のザイルの太さは8ミリというから細い。私が沢登り用に持っているザイルが8ミリである。それで懸垂下降もやっているがちょっと細い気がする。また当時のザイルの展示物を見るとカバーされていない。撚りも荒いように見える。細かい傷も付きやすいので最新の注意が必要である。
 とにかく、ザイルの切断によって運命の人になった石原さんの生の声を聞きたいと集った人はそれぞれ感銘を受けて退場していった。

 来月はそんなザイルの性質についても詳しい相田さんが講演する。今日も来場しておられた。

2013年12月13日(金) 13:30 -
「厳しさと優しさ、愉快さが同居していた石岡さん」
相田 武男(元朝日新聞社記者、「石岡繁雄が語る 氷壁・ナイロンザイル事件の真実」の共著者