實川欣伸著『富士山に千回登りました』2011年07月14日

 ついこの前にも『まいにち富士山』の本のことを書いたが今日も書店を覗いたらこの本が目に留まった。富士登山ブームが起きていることは仄聞しているがその頂点にいる人による相次ぐ出版である。
 日経プレミアムシリーズ。新書版。2011.7.8刊行。著者は1943年生まれで68歳。日本山岳会会員。静岡県沼津市在住。
 どちらも富士山が好きなことでは人後に落ちない。佐々木氏は64歳から始めて800回を達成、實川氏1985年に初の富士登山をして以来というから42歳から始まったことになる。1000回目は2010年10月10日に達成。
 本書には佐々木氏のことも出てくる。顔なじみになるのだろう。全編が体験記に満ちている。富士登山を道楽にしてしまった変人クラブでもあるのだろう。交流記にもなっている。つまり自慢会のようなもので誰かの賞賛を励みにしている気がした。
 話題を変えると山登りにもいろいろあるものだ。
 日本百名山
 日本二百名山
 日本三百名山
 1等三角点百名山
 日本の3000m以上の山を全部登る
 ガイドブックにある山を全部登る
 日本分水嶺を歩く人
 日本の2000m以上の山に全部登った男
 日本の1等三角点968座を全部踏破した男
 みんなすごい人ばかり。しかしこうした記録が山岳雑誌で採り上げられることは余りない。山岳界では初登頂、初登攀が重んじられているからだ。つまりマスコミ受けしないと題材にならなかった。
 もともと山は静かに歩いて楽しむものだった。
 いまどきのニッポンのフジさんに起きた超変な登山ブーム。
 ふっと思いついたのは江戸時代に起きたおかげ参りとええじゃないか、という伊勢神宮への集団巡礼運動である。あの時代も幕末で政治の行き詰まりがあった。
 今もまた国政が行き詰まっている。コロコロ変わるニッポンの首相さんたち。富士山に登ることで濁世、浮世の憂さ晴らしかな。
 しかし本書にそんな視点などあるわけではない。純粋な登山記である。

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