岐阜近郊・権現山と金比羅山を歩く2011年02月05日

 R156から県道93に右折する。山沿いの地道に入り登山口を探りながら走ると伊吹の滝の神社から通じるハイキングコースがあった。文字通り紆余曲折を経て着いた感じだ。
 10時に出発。かつての海底地層をえぐった遊歩道を登る。松、羊歯類、雑木の小道である。やや急な山腹はカーブを描きながら稜線へと上がる。右からの道と合流するとすぐに北山の展望台に着いた。周囲は濃尾平野が広がる。晴れていれば白山も見えるとか。一旦下って上り返すと権現山317mの山頂だった。約40分の登りで少し汗ばむ程度。
 東屋があり展望台にもなっているが幸い風はなく穏やかな春の気候である。今日はもう暦の上では春である。おにぎりをひとつ食べて下山した。往復1時間半といったところ。
 下山後は次の目標の金比羅山に向かった。すぐ近くの山である。これも適当に道を選びながら一旦県道205号を経由してから現在地を地図で確認する。
 関市と各務原市の境に到達。左折すると東海自然歩道の通る登山口があった。ここから約30分で2等三角点のある山頂だった。こちらは展望はほとんどない。
 春霞のような一日で眺望は今一だったが運動不足の体をほぐすには良かったかも知れない。
 岐阜県で数多い権現山であるが既登の山を挙げると
1能郷白山1617m
2小津権現山1158m
3ヒノクボ権現1143m
4各務原市・権現山317m
5関市/美濃市・権現山616m
6関市・権現山524m
 全国的に多いというが愛知県や三重県では登った記憶がない。

美濃山吟2011年02月06日

権現の神祀られし山笑う

山頂や濃尾平野は春霞

春浅し尾根の日陰に雪残る

二月のまだ硬き木の芽見し

春水の噴出してゐるお手水場

マスクして山を歩くや花粉症

咳をしていまだに癒えず春の風邪

寒明けや飲んでも癒えぬ風邪薬

春立つや遅まきながら新年会(同窓会)

早春の裏町で食うインドカレー

如月の歯肉に沁みる水道水

トリプル投票の結果は!2011年02月06日

 速報の段階だがやっぱり河村、大村さんの圧勝のようだ。もちろん市議会も解散の賛成票多数。

 さて批判の多かった恒久減税の施策。  
 やればできる。会計処理を複式簿記にすれば資産、負債がはっきりする。
 現在だと税収+公債+事業収入=総収入、支出は建物、橋、道路など資産購入、修繕などの資本的支出、消費的な支出、人件費などになる。これらが一緒くたにされている。住宅を購入する場合はみなローンを組むように公債もある程度は必要だ。現状では資産と負債のバランスが分からないから批判の仕様がない。公債の残高だけみても間違いである。立派な戸建て住宅に住みながらローンが多くて、と嘆いてみせる芝居はもうやめて欲しいもの。
 顧問先で名古屋市などからの償却資産の申告書を作成した際に思ったのは愛知県、名古屋市もこんなものを作ったらいいと。金銭を支出して購入後も使い続けるいわゆる財産は公開するべき。それを仕分けすればもっと無駄がわかる。減価償却もするといい。トヨタ、新日鉄のようなマンモス企業でも必ずやっている。
 WIKIによると
市職員数 2万9720人(2003年4月1日現在)
予算規模(平成20年度) 9837億400万円(一般会計) 1兆1719億9926万円(特別会計) 3101億円(公営企業会計)
合計=アバウトで2兆4000億円程度。
 社員数では日産自動車とほぼ同じだからやれないことはない。スリムな市政と財政が期待できる。市民から徴収するだけでなく自らも使途を公開するべきだ。

 市議さんの減棒は落としどころを話し合いで解決。議員の減員は中京都構想が進めば見えてくる。名古屋市内の県議と市議を合体するといい。神田知事は分からない、と嘯いていたようだ。今の流れが意に沿わないようだ。神田さんは熱っぽく理想を語る人ではないし、取り立てて実務能力もあるかには見えない。政治力も今一に思える。印象の薄い中途半端な人だったと思う。

 地域委員会の拡充は区政協力委員会とすり合わせしつつ進める。区政協力委員の仕事は行政の下請け的でやりがいがない。閑な老人対策ならば発展的に解消したいところ。
 どこから通勤してくるか分からない市の職員より、地域に住んで精通した委員が地域を見守り、予算を消化するのはいいと思う。行政は生活費を稼ぐためにする市の職員より、より良い生活を実現する意欲のある地域の人材に任せたい。

トリプル投票の結果を考えるー変わるべきときがきたら、皆一斉に変わる2011年02月07日

 当然のことながら購読の新聞二紙は選挙結果の報道で持ちきり。中日新聞は河村氏を子供のような扱いをして三つの注文を社説で展開していた。社説を書く論説委員クラスはこの名古屋市民の民意を良しと思っていないようだ。
 民主党への不信は政党政治への不信でもあろう。すでにロシアは日本の政治に見切りをつけて北方領土を着々と固めだしている。中国も尖閣列島で見たように民主党の統治能力を試された気がする。
 日本国債もアメリカの格付け会社にランクを下げられてしまった。理由は民主党政権の不甲斐なさにある。なめられたものである。
 この政治激変の現象を考えていたらある人のことを思い出した。今西錦司の言葉で対談集にあった。断片的に思い出したフレーズを検索すると以下に要点がヒットした。
 「さて、すでにご存じの方も多いかと思いますが、今西錦司氏は日本の社会人類学、生態学の草分けで、サルの研究を通じた霊長類の研究の指導者でもあり、有名な登山家としても知られています。

 今西氏の進化理論は、『棲み分け理論』と呼ばれるように、「進化とは、種社会の棲み分けの密度化であり、個体から始まるのではなく、種社会を構成している種個体の全体が、変わるべきときがきたら、皆一斉に変わるのである」と言う表現に要約できるかと思います。」
 対談集では日本社会の変わりようを生物学者の視点から発言されたものだったと思う。それが表題の言葉である。今はまさに変わるべきときが来たんではないか。河村大村連合圧勝をみて単にパフォーマンスとポピュリズム(大衆迎合主義)では理解できないと思った次第。

雪の朝2011年02月11日

春めくや心にいくつ願いある

春寒やマイカーの雪かきおとす

ストーブの石油継ぎ足す余寒かな

高みより春の雪舞落つる見し

やはらかにくねるや春の雪の川

春雪に桜並木の樹氷めく

うたかたの人の世に似し春の雪

歯の痛み癒えて嬉しき暖雨かな

かぼちゃなど煮るや建国記念の日

春山が恋し都会に雪が降る

雪の木曽御岳行2011年02月21日

 2/19から2/20にかけて冬の御岳で合宿を実施。6人用テント二張りと食材、調理機材など持ち上げて田の原の奥深く登った小高いところで幕営した。ロープウェイがあるのでいくらもアルバイトはない。当日はテントを張ると早速宴会になる。今夜は秋田のキリタンポがメニュー。山飯にしては豪華な寄鍋である。せりを根っこから食べたのは初体験。持ち寄ったウイスキー、焼酎、酒を各自飲んで四方山話。しかし18時過ぎには就寝。男女4人なので半々に分かれた。
 2/20はゆっくり目に起きて朝食もしっかり。残り物だがいい味が出ている。8人もいるとよほど統制がいるが登頂が狙いではない。雪上テント生活になれること。アイゼンを着装、ピッケルを携えて登りはじめる。天気も微風快晴で登山日和。
 私のアイゼンがどうも合わなで外れる。昨年4月富士登山でプラブーツに合わせていたが壊れたために廃棄した。今日は36年も使った皮製登山靴を復活させた。同じ文数でも1センチほど小さめになる。度々調整しながら登る。結局7合5勺の祠で引き返す。脱落3人で下山して行くと先行していた連中も8号上部で折り返し下山するのが見えた。
 下山は早いのですぐ追いつかれた。U字形の沢でしばし滑落停止、雪上登攀の練習。Yリーダーのミニレッスンであった。テントに戻って撤収。またロープウェイで下りた。上松のトロン温泉で入浴し、近くの蕎麦屋で木曽の蕎麦を賞味した。あとは木曽路をドライブ。やや大目の通行量に春の季節の到来を感じた。

春の異変多発2011年02月25日

 このところ日本、名古屋の政変だけでなくエジプト民衆の命懸けの大統領への辞任要求、隣国のリビアの政変、ニュージイランドの甚大な地震被害と落ち着かない。週刊誌の見出しには中国にもエジプトと同じ現象を示唆する記事が踊る。
 ヨーロッパの諸国では国債の償還不能の恐れが相変わらず指摘されている。ユーロが不安、ドルも不安で円高になっている。ところが格付け会社は日本国債の格付けを下げてきた。世界一安定した日本の国債である。政変といっても流血事件ではない。名古屋の場合は法の下できちんと手続きを踏んで行われた政変だ。
 アメリカ関連ではGMの復調が大きく伝えられた。トヨタと大差ないところまで来ているという。対するトヨタはまたしても大量のリコールを発表した。GMの6年ぶりの黒字転換という復調は中国での増産が影響している。残念ながらオバマさんは巨額の公金を支出して救済したが肝心のアメリカへは失業者数の減少という利益をもたらさない。
 それにドル安がまたぶり返してきた。アメリカの株価も急落中だ。いよいよ恐慌か、という説もある。1929年の大恐慌はアメリカ経済を長く停滞させた。太平洋戦争もその打開という見方をする説がある。歴代の大統領はよく戦争を仕掛けてきた。政権への不満を日本に向けさす。ニューディール政策よりも日本との戦争で潤ったのだ。日本を悪者扱いにして。
 先日朝日新聞にある著名な経済学者の論文が掲載された。河村市長の減税の無意味さを攻撃する論旨だった。減税ではなくて公金をもっとばら撒け、というのだ。財政縮小は経済を落ち込ませるというのだが・・・。しかしオバマさんの政策もはかばかしくないから果たして疑わしい。それに自民党時代にたっぷりと国債を発行して公共事業に消費してきた。大幅に金融緩和もしてきた。何をいまさらという気がする。
 おそらく朝日新聞の読者層に多いエリート層、公務員を配慮しての提灯記事かなと勘ぐったりしてみる。減税で減棒という被害を被る市議や名古屋市の公務員は不満だらけだろう。
 あるブログで知った。実は有名なアメリカのニューディール政策も実効はなかったという。教科書的には企業がカネを使わないときは政府が公共事業などに使え、ということは学んだが実効はないというのだ。今のオバマさんのグリーン政策もやがて答えが出るだろう。
 この不安定な経済を打開するには本県東海市出身の細井平州の思想が参考になる。彼に学んだ上杉鷹山の施策も参考になるのではないか。経世済民の本当の意味が問われている時代なのだ。民に力をつけることこそ重要なこと。だから減税は重要なことだ。一番稼ぐ人が一番恩恵を受けなくて経済が潤うわけがない。民が好きなようにカネを使わせるのだ。自由に投資、消費してもらえばいい。
 社会福祉のサービスを受けたい人は大抵貧しい。財政悪化の元でカネを配るのは政策としておかしい。破綻の元だ。減税の恩恵を受けないからダメという人も居る。税金を払わないで減税の恩恵などあるわけがない。ソ連がなぜ行き詰まったか、考えたらいい。
 河村市長の考え方は件の経済学者よりも全うだな、と思った次第。消費税増税だなんてまずい。消費税の高いヨーロッパは活力が失われているように思える。明治時代の発想でお手本にしてはいけない。