映画「小原庄助さん」鑑賞2010年03月01日

 2/26夜、夜行バスで上京。2/27の5時半、雨の新宿に降り立つ。薄暗い朝の副都心を代表する超高層ビルが霧に煙っている。割引券で入浴し、さっぱりして東京駅までウォーキングする。春雨で小寒い。新宿御苑の緑もさわやかな感じ。さすが日本の首都と思うのは千代田区まで来たところからだ。皇居周辺は立派な観光地でもある。ゴミ一つ無い清潔な町並みである。お堀には浮き寝鳥が浮かぶ。白っぽい鯉が浮き上がる。 
 10時から有楽町の交通会館でJACの「山の絵展覧会」を見る。主催者のSさんと会場で会う。80歳超の高齢ながら山の絵を毎年描く。今回は槍沢からの槍ヶ岳だった。素晴らしい構図と力強い槍に足を止めた。会場を出て東京駅から地下鉄で門前仲町へ移動。小津橋を見て古石場センターへ。今日は映画「小原庄助さん」の鑑賞会と小津ネットの総会に出席。まずは小津コーナーを見学して映画「小原庄助さん」を大スクリーンで鑑賞した。
 1949年新東宝製作。主演は大河内伝次郎、風見章子など。ロイド眼鏡の主人はとある村の名門で資産家の息子。代々は村長も勤めたが主人の代では大勢いた女中さんらも飯田蝶子一人になった。妻と3人で大きな家屋敷を守り暮らす。
 冒頭、朝湯を楽しむ主人、風呂を出ると朝酒と民謡会津磐梯山に歌われた主人の造形が始る。主人の乗り物は何とロバ、頼りない仕草とロバがマッチして脱力感はたっぷり演出。
 村民に頼まれると野球道具一切を寄付、村の子女のためにとミシンを何台も購入しやったりする。しかし、そのカネは家を抵当に入れて借金をして得たもの。選挙があると応援し、饗応にはまた借金でまかなう。大した事件はなく主人公の人のよさと引き換えに没落する様が淡々と描かれる。
 名門の出なら高等教育を受けて一流会社か公務員、農協などに働きに出れば何とか糊塗を凌げるような気がするが安月給取などはプライドが許さないのである。だらだら朝寝、朝酒、朝湯を続けるうちについに金利すら払えなくなり、返済不能に陥る。骨董品の類を村民に競売、家は取られて無一文になる。それで終わりかと思えばタイトルには「始」とでて笑わせる。
 単線の鉄道の彼方へと歩みだした主人に愛想をつかして離縁したはずの妻が必死で追ってきた。そこで「終」のマーク。時代劇の傑作「丹下左膳」などで有名な伝次郎であるがあえてロイド眼鏡で出演させて頼りない資産家を演じさせる案は小津安二郎が出したという。監督の清水宏は役者に演技指導はしないので助監督がしたという。そんなこともあってプライドの高い伝次郎と変人の清水とはそりが合わなかったが映画はかえって傑作に仕上がった。
 妻を演じた風見章子は1921年生まれながら現在も活躍中と分かった。当時27歳の愛嬌のある顔はどこかで見たことがある。脇役が多いせいか印象が薄い。
 高峰秀子は伝次郎をして「不器用な人」「セリフを思い出し思い出しして間がありそれがもち「味」」と評価。清水から見るとど近眼で鈍くさい感じが小原庄助役にははまったのである。

鑑賞後は小津ネットの総会に出席。女優の中井貴恵さんも飛び入り参加。総会後は懇親会。引けて宿泊先へ。
2/28も小雨模様。神田神保町界隈を歩く。三省堂書店、ICIスポーツ石井など見て回る。午後1時のバスで下る。津波で富士清水間が通行止めになり7時間半も待機させられ帰名したのは午前2時でした。

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