加賀・大日山1368mを歩く2009年10月25日

鈴ヶ岳への途中で
 24日の朝発では大した山はやれないので福井北ICを降りてR364に入り、火燈山803mを目指すことにする。登山口はタケクラベの付近の林道を探すが手元のガイドブックにない新道が出来ており少し手間取る。一旦林道に入るとこれでもかこれでもかというほど丁寧に道標が現れる。ここから山道という感じで終点ではないがかなり高い所まで車で上がった。
 出発は12時ジャスト。丁度山里のサイレンが鳴る。杉林を通過し、水平道を歩くと新たに延伸した林道を横切る。そのまま走ればここまで使えたわけだ。倒木を除けて登って行くと夏椿の木がよく目立つ山道である。道はしっかり踏まれている。やがて山腹の道から尾根に取り付くと直進する。
 山道の底は固い粘土質の岩盤で砥石によく似ている。滑りやすい道を騙しだまししながら丈の低い潅木の道になると山頂はすぐだった。右手には一段高い小倉谷山が気になるがここで折り返す。高曇りで富士写ヶ岳、福井の海も霞んで見えた。
 下山は往路を戻る。宿へはまだ時間があるので加賀市の深田久弥山の文化館に立寄る。見学を終えて休んでいると14名の団体さんが来たので入れ替わりに立ち去った。
 那谷寺の前という旅館に投宿。6500円というリーズナブルな宿泊代にしては食事の内容が良かった。味にうるさい女性陣も感心しきりだった。
 25日は6時に朝食を依頼。6時半には出発した。朝食の内容も栄養たっぷりのメニューだった。しっかり食べて山に向う。まずはR416を目指すがその手前の県道を見逃す。大杉登山口へ直進する県道は広域農道と交差しないので越えてしまったのだ。R416から戻って大杉を目指す。失礼ながらこんなドン詰まりの山奥に似つかわしくない立派な車道は何のためなのか。
 登山口まできれいな舗装道路が続いた。すでに3台の先行者があった。我々も出発する。最初は谷に沿う杉林の山道を登る。一旦、出作り小屋に上がる。そこには広大な湿原が広がっていた。水場もあり、鈴ヶ岳を守る会の小屋は立派なものであった。
 そこを過ぎると鈴ヶ岳への本格的な登山道になる。急登の尾根であるがブナなどの自然林が素晴らしい。上部にいくにつれて黄葉が始まっており、カメラを向けながら遅遅として進まない。
 結局鈴ヶ岳頂上まで飽きることなく堪能した。それに鈴ヶ岳も申し分ない展望が得られた。白山を取り囲むような加賀の山岳地帯を一望する。山頂から一旦下る。木地小屋から登ってくるコースとの出会いを過ぎるとカタクリ小屋があった。平成14年建設というからまだ新しい。立ち休憩でここを去ると再び黄葉のオンパレード。何て素晴らしいのだろうか。遠くに見えた大日山山頂も意外に早く登頂した。あちこちからの登山者で賑わう。
 展望盤で山座同定を楽しむ。白山の右へは別山、三の峰、二の峰、銚子ヶ峰、大長山、赤兎山、経ヶ岳、荒島岳、能郷白山、銀杏峰、部子山。左へは剣ヶ峰、大汝峰、七倉山、大笠山、笈ヶ岳と素晴らしい眺めであった。同行者の剥いてくれた梨を賞味するが大変美味い。
 下山は往路を戻る。往きは黄葉の照葉も楽しめたが帰りはもうどんより曇り、天気の悪化の兆しを見せる。出作り小屋に戻ると石川支部の某氏と奇遇。鈴ヶ岳の登山道を整備されたN氏も隣りに見えた。南龍山荘以来の奇遇を楽しんだ。
 再び暗い杉林を下ってPに着いた。