日曜日の喫茶店にて2009年09月13日

 日曜日には滅多に都会に居ることがない。だから喫茶店に入ることもない。黒部行きを目前にして休んでいいのか、トレーニングをすべきか悩んだが結局、手持ち無沙汰な日曜日の今日久々に喫茶店に入った。
 入るといきなり大きなだみ声の議論が聞こえた。老農夫然とした人がカウンター席に座り、仲間と見られる4人がボックス席に座って聞き入る。何がテーマが聞き辛いが立候補とか政治の話題のようである。いかにも都会と田舎の混然とした天白区の風景である。老農夫は言いたいたいことを言ったのかすぐに出て行った。仲間も後に続いて出た。日曜日の朝のモーニングサービスがお目当てらしい。
 入れ替わりに御婦人が一人で入ってきた。入口に近い所に座したがすぐに奥に引っ込んだ。すぐに老婦人が入ってきた。この人も常連らしくマスターやママさんとなれ親しい話しぶりである。
 「休みは困るのよー」
 「主人の食事がねえー」
 「それさえなければねー」
 「年金のことがあるからねえ」
と勝手なことばかり話している。まるで愚痴を言いに来たみたいである。定年後も妻のサービスに頼る男が多いのであろう。俺も族とか濡れ落葉などという陰口を聞く。妻が出かけると俺も行く、濡れ落葉のようにべったりくっついて行く謂いらしい。しかし、年金収入をもたらす資金源だから邪険にもできないのであろう。こんな所にはけ口を求めるのである。
 わたくしはホットコーヒーとモーニングサービスのトーストも頼んだ。議論の最中に朝刊を取り、雑誌を2冊ばかり選んで読みふけった。入口からすぐのボックス席の所為で秋風が入り、心地よい。そういえば今日は長袖のTシャツにした。足は素足でゴムゾウリスタイルだからチグハグであるが今時の服装はそうなる。一通りコーヒーを楽しむとお客もいつしか減っていた。モーニングタイムだけの賑わいだったようだ。
 外に出ると神社の境内で掃除をしていた。秋の祭事に向けての準備であろう。先だっての区政協力委員会の会合でも例大祭のチラシがあった。この地域も都市化が進むが長年住んで来た人は神社とともにしっかり根を下ろしている。準公務員の区政が神社の行事に関わるのはうるさく言えば憲法の信教の自由に反することである。区政とはいいながら河村たかし市長のマニフェストにある地域委員会とかみ合わないのは実は町内会であり、かつての村社会の集まりが基層文化として強くあるからに違いない。老幹部は分けがわからないとこぼす。ムラ社会では民主主義とか選挙で選ぶとかでは治まらない。市長も中小企業を経営する親父の息子であり、苦労したといっても人に使われて他人の飯を食ったわけじゃない。庶民の苦労が分るには今一である。
 何もないところに村が出来、神社が生まれ、仏教が広まった。白山信仰では仏は神の化身であるとした。神仏習合である。ムラ社会は町内会に発展し、学区単位で区政協力委員会が束ねる形である。地域委員会はどんな形で地元に習合するのか。河村市長の任期では難しい気がする。自転車で市中を運動するごとく区政の集会にでて空気を察することも大事かと思うが・・・。
 社叢林はマキなどの照葉樹林である。それはかつては村中に広がっていたはずである。村社としてこの地域では格がありそうな社である。
 9月の初めからもう半分は勤めから降りた形であるから何だかリズムが掴みづらい。雑用があるうちはいいがそれももうすぐなくなる。そうなれば山三昧である。そおは言っても登りたい山はもう遠方ばかりであるからおいそれとは行けない。結局何か食いつなぐ仕事をしながら山を続けることになろう。

   秋の昼掃き清めたる社かな     拙作

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