今年の会心の登山ベスト102008年12月31日

 新聞では今年の十大ニュースとかを報道している。それに習って会心の登山ベスト10を挙げてみた。

1.御嶽・継母岳スキー登山
今年は中央アルプスに一度も近づけなかった。その代わりではないが飛騨側から御嶽の西側を探る機会があった。それが継母岳スキー登山であった。上俵山を経て登山できたことに大いに満足できた。RFあり、徒渉あり、原生林帯の突破ありと登山の醍醐味をこの上なく味わった会心のベスト1であった。この得がたい情報を公表された石際淳さんに感謝したい。(現在南極で越冬中)媒体の「岳人」誌にも感謝。

2.奥飛騨・栗ヶ岳スキー登山
本命は御前岳であったが白弓スキー場から2度失敗した。リベンジとして東側の清見村側から挑んだ。御前岳には又しても達せられなかったが栗は落とせた。単調な稜線あるきであったが積雪量は豊富で飛騨一円の展望が優れていた。無雪期に一度は登っているので栗ヶ岳だけでも満足はあった。

3.奥越・屏風山 中の谷沢登り
登山歴30年余にして初めて不名誉な不時露営を体験した記念すべき登山になった。丸々二日掛けたが下山できなかったのは予想以上に長かったことや体力的なこと、ルート選定で問題があったのである。反省する沢登りであった。ただ、下山の方法は愛知川での体験を踏まえて泳いで下ったことは間違いではなかった。時間はかかるが転落事故の危険を回避するためには一つの方法であろう。もっと研究する必要がある。

4.奥越・小白山 俵谷沢登り
この山も残雪期にスキーで登山は済んでいたが沢から行けるならと挑んだ。行程が長い割りに何故か前夜発の日帰りであった。予期した通り時間切れで中途下山となった。しかし、核心部は味わうことができた。下山時は30mのザイル一杯の空中懸垂も初体験できた。これはちょっと怖い気がする。

5.新潟・浅草岳スキー登山
これまで3度試み、天気が悪くて何時も中腹で下山していたが今回は山頂まで一度もスキーを脱がずに登山でき、大展望を得た。

6.白山山系・大笠山 一般登山
この山もGWにぶなお峠からスキー登山しているが登った6月も晩春と初夏の同居した自然の美しさを堪能した。特に笈ヶ岳の美しい山容が目に焼きついている。

7.白山山系・奥三方山と奈良岳 一般登山
奈良岳は大笠山にスキー登山した際に通過した山である。奥三方山に執心してきたのは中腹にあるぶな茶屋を見たかったからである。登山した時はすでに落葉していたがそれだけにぶなの森の深さを知ることになった。この山は6月中旬と10月下旬が素晴らしいだろうと想像する。再登したい山である。

8.白山山系・薙刀山と日岸山スキー登山
石徹白を囲む山では日岸山だけが未踏であったから気になっていた。
スキーの自在な乗り物感覚を味わって雪山を堪能した。

9.奥越・金草岳 シモットノダン沢登り
谷奥は原生の自然が残されている。美濃側は悲惨な状況なので金草岳の秘められた部分もここくらいであろうか。初めてナメコを採集して充分堪能した。

10.鈴鹿・クラシ 谷尻谷遡行からクラシ谷下降
通いなれているとはいえ谷通しでしかも下降までセットでやり遂げた。特にあのレールの残骸がある辺りの広大な場所は今となっては秘境的な雰囲気が色濃い。

次点.北アルプス・鍋冠山から蝶ヶ岳、常念岳周遊登山 
いわゆる観光登山の気分であったが一度も同じ道を歩かずしてマイカーに戻れた点が会心の登山と思う。今年は沢、スキーで充実したから次点になったが堂々とした北アルプスの名山を登り、槍穂高連峰を眺めて言うことはない。高山植物も盛りであった。