北アルプス・唐松岳に登る2007年04月16日

 とうとうやった。唐松岳に登った。
 思えば積雪期の唐松岳登山を企ててから何年の月日が経過しただろう。10回以上は計画し登山を試みてきた。その都度退けられてきた。同行のWさんは大学時代にここだけは登り残したらしい。正月の五竜や鹿島槍は何度か登山したのに。ゴンドラから見える五竜を見て泣きべそをかいている。八方尾根をスキーで登山中にも周囲の山々を見て感涙に咽ぶ。彼にとっては青春の山なのであった。中年真っ盛りになってまた再びこの秀麗な鹿島槍を見ようとは・・・・。しかも日帰りで。
 14日夜の出発はは伊勢松阪の用事が長引いて遅れてしまった。8時に栄を出た。梓川SAで車中泊する。豊科ICからR19、県道51を走る。八方尾根に着いたが雪の少なさに愕然とする。営業しているんだろうか。
 ゴンドラのPで再び時間まで仮眠して起きると周囲はクルマだらけ。好き物が集まるのであろう。ゴンドラに乗って、リフトを2本乗り継いで出発地の八方池山荘に着く。8時40分出発。幸い快晴である。風はある。登山者も多い。
 シール登高する人、つぼ足の人様々。のんびりした春山気分である。ケルンをいくつか通過。段々高みへと登る。地形図でスキーをデポする場所を確認した。やや登りすぎたか。
 ピッケルとアイゼンの装備に切り替えて待機すると遠くで大規模な雪崩の音がする。この時期は雪庇が崩壊し雪崩の時期でもある。尾根は痩せているがトレースはしっかりあり、一歩一歩アイゼンを効かせながら登山する。真正面に唐松岳が聳える。登山者の姿も見えた。
 稜線に達すると風が強い。休む間なく一旦鞍部に下って登り返すと夢にみた唐松岳山頂であった。13時5分であった。3時間半を要した。ルートは単純だが滑落すると岩か木にぶつかるまで止まらないだろう。慎重に下山した。
 唐松山荘の近くで風を除けながら昼食タイム。今は無人である。後続の登山者はいないので我々だけの空間である。ここから昨年遭難した桑原さんの場所を目で追うが見当もつかない。間違って下山するような尾根はない。 14時過ぎ、下山を開始。キレットの通過には神経を使う。スキーをデポした場所に戻った。立木はなく快適であるが雪質が悪い。ウィンドクラストして回転が上手くいかない。転倒、滑落を避けるため慎重に滑った。
 15時45分、山荘に着いた。ゲレンデ内を滑って再びゴンドラで下った。ここから下はもう雪がなかったからだ。帰路は豊科温泉に寄って汗を流した。洗剤も備えてあって400円と格安であった。しかもかけ流しである。出てみるとすっかり暗くなった。豊科ICから名古屋へはまだ3時間のロングドライブである。

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